Constantin BRANCUSI (コンスタンティン・ブランクーシ)は1876年ルーマニア生まれの、20世紀を代表する独創的な彫刻家で、ミニマル・アートの先駆的な作品を残した、モダンアートにおける最重要人物の一人と考えられています。
そんな彼の生前のアトリエを復元・保存している場所が、パリ4区 国立ジョルジュ・ポンピドゥ-芸術文化センター (Centre National d’Art et de Culture Geroges Pompidou)のすぐ横にあります。
それが今回オススメしたい場所、Atelier BRANCUSI (アトリエ・ブランクーシ)です。
【ミニマル・アートとは?】
視覚芸術におけるミニマリズムの事で、出来るだけ余分なディテールを削ぎ落とし、シンプルな形や色を用いて表現する彫刻や絵画作品を、ミニマル・アート(Minimal Art) と呼びます。
ミニマル彫刻の特徴は、ギャラリーや美術館の展示空間の特性 (広さや高さ、光など)と調和を図ることが考慮されています。場と作品とを一つの総体として展示する意識は、後のインスタレーションの考え方につながったと言われています。
【LOCATION】
Atelier BRANCUSI は、ポンピドゥーセンター広場から美術館に向かって左手、Rue du Rambuteau から少し入った所に、ポツンと立っています。外観はかなり地味です。最寄り駅は Metro 11番線 Rambuteau になります。
【ATMOSPHERE】
自然光が差し込む、天井の高い白い空間に再現されたアトリエは全部で4室あり、ブランクーシの『無限柱 (Colonnes sans Fin)』や『空間の鳥 (L’Oiseau dans L’Espace)』といった代表作の数々が展示されています。
このアトリエには作品の説明はなく、配置と作品名を記載したプレートがあるのみ。最初のアトリエスペースには「無限柱」の群がそびえ立っています。
ブランクーシの作業場や作業道具の3番目のアトリエスペースでは、壁に使い込んだノミやペンチやドリルなどの道具がずらりと掛けられています。ここでは「空間の鳥」が存在感を放っています。
他の作品との調和、台座、距離、光の当たり方など全てが計算されており、どの角度から見ても完璧な配置に、アトリエそのものがブランクーシの総合的な作品であるように思えます。
物の本質を見出そうとしていたブランクーシが突き詰めた「シンプルさ」というのは、学ぶべき点が多く、きっと自身の日常に活かせるはずです。
Atelier BRANCUSI は入場が無料なので、ぜひt立ち寄ってみてはいかがでしょう。
【INFORMATION】
アドレス: 55 Rue Rambuteau, 75004, Paris
開館時間: 水-月14:00-18:00 火曜休み
HP: https://www.centrepompidou.fr/fr/Collections/L-atelier-Brancusi