1分間絵画解説で先日紹介した、ルーヴル美術館に展示されている『民衆を導く自由の女神』(まず読んで戻ってきて下さい⇨ https://www.paris-book.com/entry/liberte/guidant/peuple) で有名なドラクロワが、晩年を過ごした場所が、パリ6区サン・ジェルマン・デ・プレ地区のフュルスタンベール広場にあります。
その場所は、近所にあるサンシュルピス教会 (https://www.paris-book.com/entry/eglise/saint/sulpice)の壁画を仕上げるために、ドラクロワが最期に移り住んだ、アトリエ兼住居スペースでした。
ドラクロワの没後、取り壊されそうになった住居を、ポール・シニャックなど数人の画家やドラクロワの研究家、愛好家などが立ち上がり、改修、一般開放された美術館が、今回紹介する Musée National Eugène Delacroix (ドラクロワ美術館)です。
【LOCATION】
最寄り駅の Metro 4番線 Saint-Germain-des-Prés もしくは10番線 Mabillon から徒歩数分の距離に位置します。
ドラクロワ美術館の入口は非常に分かりにくいです!フュルスタンベール広場に面した門はひっそりとした佇まいで、注意深く見ていないと通り過ぎてしまいそうになるので、気をつけてくださいね。
【TICKET】
一般: 7 € (毎月第1日曜日は一般無料公開日です)
ルーヴル・ドラクロワ美術館共通観覧券: 15 € (ルーヴル美術館で共通観覧券をお買い求めになると、当日と翌日のドラクロワ美術館の観覧料が無料)
ドラクロワ美術館は、パリミュージアムパスでの入場が可能な美術館ですが、一旦受付でチケットを受取る必要があります。
【Musée National Eugène Delacroix】
こじんまりとした小さな美術館ですが、肖像画などの作品が展示されている他、使用していたパレットや筆、生涯を変える旅になったモロッコから持ち帰った品々、自筆の手紙や手帳などが展示されています。
驚くべき作品の展示は多くないように感じますが、画家の生活の様子を伺うことで、後にルーヴル美術館の『民衆を導く自由の女神』やサンシュルピス教会の壁画などの鑑賞時の、知見につなげることが出来ます。
プチ情報ですが、ショパンがドラクロワのアトリエで作曲していたことは有名な話です。交友関係も互いの作品に大きく影響されます。
またアパルトマンからアトリエに抜ける位置に、ドラクロワも気に入っていた小さな庭が残されています。周辺大通りの喧騒を忘れさせてくれるようなとても静かな落ち着いた空間です。
美術館一帯の地区は歴史ある建物が多く、観光客が目立つエリアではありませんので、ドラクロワに興味が無くても近所を散策しながら訪れるにはオススメです。
ぜひ、サン・ジェルマン・デ・プレのエリア滞在時に Musée National Eugène Delacroix に立ち寄ってみてはいかがでしょう😌
【INFORMATION】
アドレス: 6 rue de Furstenberg, 75006, Paris
開館時間: 水-月曜 9:30-17:30 火曜休み *毎月第1木曜日は夜間開館につき21:00まで