ル・コルビュジエはスイスで生まれ、フランスで活躍した、モダニズム建築の礎を築いた20世紀を代表する建築家であり、フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエと並び『近代建築の三大巨匠』と呼ばれています。
そんなル・コルビュジエの初期作品が、パリ16区の閑静な住宅街にあります。それが今回紹介する Maison La Roche (ラ・ロッシュ邸)です。
ラ・ロッシュ邸は小さいながら、コルビュジエにより提唱された『近代建築の5原則』①ピロティ ②屋上庭園 ③水平連続窓 ④自由な平面 ⑤自由な立面、の全てが揃う美しい建築で、パリで必見の観光スポットです。
【LOCATION】
パリ16区にあり、最寄り駅は Metro 9番線 Jasmin になります。駅から閑静な住宅街を5-10分程歩きます。
【TICKET】
一般: 10€
学生: 5€ *14歳以下は無料です。
こちらはミュージアム・パス対象外の施設になります。
【ATMOSPHERE】
広大な敷地に建つル・コルビュジエの代表作『サヴォア邸』とは違い、は実際に生活する家という印象が強い『ラ・ロッシュ邸』ですが、まずドアベルを鳴らし扉を開けてもらいましょう。入場料の支払いと引き換えに、パンフレットや靴カバーなどが手渡され、内部の見学ができます。
建物は3階建ての構成で、来客を意識したゾーン (ギャラリーなど) とプライベートなゾーン (寝室など) が明確に分かれており、間に吹き抜けのある玄関ホールを置き、両者をブリッジでつないでいます。
近代建築の5原則の1つでもある、高部に配された水平連続窓の効果の為、室内には、自然光と、開放感が満ちています。絵画なども展示されていますが、この空間自体が鑑賞に値します。本棚や、物入れ、モダンなリビングテーブルなどの家具も見逃せません。
その空間で得られる体験から、1920年代に建てられたという事実に改めて驚かされます。ル・コルビュジエの建築ファンのみならず、パリに訪れる全ての人に Maison La Roche (ラ・ロッシュ邸)をオススメしたいですね。
【INFORMATION】
アドレス: 10 square du Docteur Blanche, 75016, Paris (入口は55 rue du Docteur Blanche)
開館時間: 月 13:30-18:00 火-金 10:00-12:30・13:30-18:00 土 10:00-18:00 日曜休み