commune

PARIS CITY GUIDE

【雑記録 05】

高校生から、『どこ(大学とか専門)でファッションデザインを学ぶべきですか?』という質問を受けました。


どこでも良いと思う』っていうのが本音ですが、どういう意味かというと、その人が在学期間中に費やす時間のクオリティーやポテンシャル次第というメッセージです。

 

参考までに経験談を書きます。僕がアメリカの地方の芸大でファッションを学んでいた時の話です。


端的に、僕の大学生活の殆どは『自習』だった気がします。


多くの時間を1人で図書館で過ごしたし、家でミシンを踏んでいました。


同級生と共に学んで成長したとか、地方都市だったので街の持つサブカル的な影響があったとかは、全くないんですね。


僕は大学に入るまで、ミシンに糸を通したことも、ボタンを付けたことすらありませんでした。おまけに英語はネイティブのレベルではないし、レベル的には最下位スタートです。


正直、同級生にも教授達にも最初は相手にされていなかったように思います。


そういう自覚があって、自分のペースで、自分に向き合って大学生活を過ごしました。


自習』というのは、自分の疑問に対して答えを探す、また疑問が浮かぶ.....の繰り返し。


知識について文献やネットで徹底的に詰め込むインプット作業と、アイデアを形に落とし込む実験を繰り返すアウトプット作業です。


そうやって自分自身と向き合うクリエーションの時間は、特定の有名な大学が有利とか、誰が教授だから学べるとかは関係が無い様に、今振り返っても思えます。


結果的に僕は自習によって、在学期間中にデザインのコンペで賞をもらったり、NYのブランドにインターンで呼ばれたりしています。


『デザイン コンテスト』の様な、どこの地域に住んで学んでいようと、学生の間は平たく平等に、評価してもらえる機会があります。


なので、僕的に学校生活は、その人が在学期間中に費やす時間のクオリティーやポテンシャル次第が全てです。


実は社会に出て、ブランドに入って働いていてもクリエーションのスタイルは同じ事なんです。


シーズンテーマに対して各デザイナーでアプローチは様々、そのアプローチの仕方にこそ個性が見え隠れします。


集めたアイデアをプレゼンしあって、高いレベルの人間達と討論する。これの繰り返しだとしたら、自分のスタイルがないとチームの中で存在意味はありません。


卒業後すぐに自分のブランド立ち上げを考えているなら、なおのこと自分のアイデンティティーが必要です。


質問くれた方は、きっとセントマやRCAが良いとか、アントワープが有利だとか、日本なら文化服装だとか、なんだかそういうネームに振り回されているんだと思います。


きっと固有名詞で、ここが一番良いって答えが欲しかったんですよね?でもそれって考えても無駄で、時間もったいないです。


ファッションの学位なんて領収書とかレシートみたいなもんだよ。


おしまい